エリート上司に翻弄されてます!
色々な疑問を抱えて飲み会に戻ると元の場所に水川先輩の姿はなかった。
見れば酔った宮根さんに捕まっていた。宮根さんといえば酒飲みで有名。
お酒を飲んだら相手が上司でも関係なく絡んでしまう。
あれはもう水川さん逃げられそうにないな。
その反対方向に視線を逸らせば男1人で箸を進めている人がいた。
なんと、今日の主役である日高さんではないか。
特に行くところもなかったので私はトコトコと彼のところへと近付いた。
隣に腰を下ろすとそれを見た彼があからさまに嫌そうな顔をする。
「何?」
「暇そうだったので」
「別に暇とかじゃないんだけど」
「日高さんって人と関わるの苦手なんですか?」
「話聞いてんのアンタ」
文句を言いたげな顔をこちらを見せられたけど目を逸らさずにいると彼は観念したように口を開いた。
「別に、無駄な会話をして体力を使いたくないだけ」
「無駄な会話とは」
「これ」
「……」
本当に容赦がないなぁ、と私は彼とコミュニケーションを図るのをやめた。
私と2つしか歳は変わらないはずなのにもっと上の感覚がある。
だけどコミュニケーション能力が皆無な私からしたらこうして素直に話してくれる人の方が接しやすい気もする。
女の子同士の会話というのは何処か気を遣っている部分があって苦手意識がある。