エリート上司に翻弄されてます!
するといつものように乾ハーレムの女性たちが「じゃあ私が!」と声を掛けるがウチの部署の人たちが中心になって断っていく。
「酔った先輩を持ち帰る可能性があるのでハーレムの女性には送らせないことが決まりとなっています」
「なるほど、それは大変だ。お前行かなくていいの?」
「酔ってる先輩は何言うか分かりませんから」
これで勢いで同居のこと口走られてももうフォローは出来ない。
課長が呼んでいたタクシーがお店の前に着き、水川先輩が彼の体を持ち上げた。
そこで私はある重大なことに気が付く。
水川先輩が乾先輩を家まで送るということは私がこのまま家に帰ったら彼と鉢合わせしてしまう。
「じゃ、今日はもうお開き!気を付けて帰れよ!」
世話焼きな水川先輩のことだ、家の中まで入って乾先輩が寝るまでを見守るだろう。
それにはかなりの時間が要する。
つまり私はこのまま家に帰ってはいけないということだ。
「(マズイことになったー)」
どこかで時間を潰すとしてもこんな時間開いてるお店もないし、ホテルに泊まるとしても持ち合わせがない。
と言って私が乾先輩を送るなんて言ったら絶対怪しまれる。
あわわとこれからの展開に絶望していると急に隣から「おい」と声を掛けられた。
「え?」
「アンタどうすんの?帰れんの?」
「そ、そうですねー……」