エリート上司に翻弄されてます!
日高さんに連れられてきたのは直ぐ近くにあったバーであった。
カウンターに座らされた私は適当にお酒を頼み、そして日高さんの方へと向き変える。
「ほんっとに助かりました!有難うございます!」
「面倒くさいことしてんね、アンタら」
「ね、ねー」
まさかこういうことになる日が来るなんて、今度の飲み会に行くときは帰りに小牧の家とかに泊まらせてもらおうかな。
乾先輩が飲まなかったらいいんだけどなぁ。
日高さんは相当酒に強いのか、さっきも結構飲んでいたけどここでもお酒を煽る。
「ていうか乾さんお酒弱すぎ」
「この前は取引先に頂いたウイスキーボンボンで逝きました」
「あぁ、チョコのやつね」
酒癖悪いよりタチ悪い、と彼はボソッと言葉を漏らす。
私はそんな彼に問い掛けるように、
「何で私のこと誘ってくれたんですか?」
「別に、俺の歓迎会っていうのに誰も付き合ってくれなかったから」
「やっぱり歓迎して欲しかったんじゃないですか!」
「そんなんじゃないし」
日高さんの眉がピクリと動いた。
だけどさっきよりも怖いという印象は受けなくなった。
初めは性格悪いとか思っていたけど気を遣わず話しやすいし、こうやって同居のことをバレないようにしてくれるし。