エリート上司に翻弄されてます!
そう言うと日高は動きをはたっと止めて俺をことを見る。
こんなくだらないことを言って何になるんだ。
最高に格好悪い。
「それに、綾瀬もその匂い嫌いだから。話すときに気を付けろよ」
「……あぁ、そういえばこの前も同じようなこと本人から聞きました」
「……」
後輩のこういう言葉にいちいち腹立つなよな、マジで心狭い。
何度も何度も心の中で自分のことを罵った。
「けど、俺別にアイツと話す機会とか全くないんで」
「え、そうなの?」
「必要が無かったら」
「じゃあ何で」
この前飲みに誘ったんだよ、と言い出しそうになり、何とか胸の内に留めた。
しかし何かを察しているかのような目をしている日高は「乾さん」と、
「アンタ、結構嫉妬深いね」
「っ……」
「たかが可愛がっている後輩のことで」
「は?可愛がってる?」
「そうじゃないんですか?」
そうか、日高は別に俺の気持ちには気が付いていないのか。
俺は気持ちをごまかすかのように手を大きく広げた。