エリート上司に翻弄されてます!




そう言うと日高は動きをはたっと止めて俺をことを見る。
こんなくだらないことを言って何になるんだ。

最高に格好悪い。


「それに、綾瀬もその匂い嫌いだから。話すときに気を付けろよ」

「……あぁ、そういえばこの前も同じようなこと本人から聞きました」

「……」


後輩のこういう言葉にいちいち腹立つなよな、マジで心狭い。
何度も何度も心の中で自分のことを罵った。


「けど、俺別にアイツと話す機会とか全くないんで」

「え、そうなの?」

「必要が無かったら」

「じゃあ何で」


この前飲みに誘ったんだよ、と言い出しそうになり、何とか胸の内に留めた。
しかし何かを察しているかのような目をしている日高は「乾さん」と、


「アンタ、結構嫉妬深いね」

「っ……」

「たかが可愛がっている後輩のことで」

「は?可愛がってる?」

「そうじゃないんですか?」


そうか、日高は別に俺の気持ちには気が付いていないのか。
俺は気持ちをごまかすかのように手を大きく広げた。




< 130 / 343 >

この作品をシェア

pagetop