エリート上司に翻弄されてます!
「今深桜ちゃんといると自分が何する分かんないんだよ」
「っ……」
思いっきり奥へ引っ張られて私の体は再び寝室へと足を踏み入れた。
目の前の乾先輩は赤い顔で私のことを覗き込んだ。
「嫌でしょ、さっきみたいに抱きしめられるの。だったら早く帰りな」
「……」
「……」
深桜ちゃん?、と声を掛ける彼に私は顔を上げるとぐいーっと手で彼の顔を向こうへと向かせた。
思いっきり顔を押された彼は慌てて「何すんの!?」と驚いた声を上げる。
「そんな脅し、私には聞きませんよ」
「え、」
「この前謝ってましたよね。だったら頑張って我慢してください」
「マジで?容赦無くない?」
「五月蝿いですよ。ほら、早く寝てください。寝ないと今の先輩の姿を写真撮って会社にばら撒きますからね」
「やめろ!」
こんな美しくない俺は俺じゃないんだ!、と彼は絶望したかのように頭を抱える。
ようやくいつも通りの乾先輩に戻ってくれたみたいだ。
まぁ私がそんな乾先輩の写真を持っていることで怪しまれるから絶対に出来ないんだけど。
「ほら!作るので早く寝てください!今会社忙しいんですから、先輩に早く帰ってきてもらわないと困るんです!」