エリート上司に翻弄されてます!
しかしここまでの言葉を掛けられてただで泊まらせて貰えて、それで乾先輩の役に立つのなら……
「じゃ、じゃあ……」
「マジで?やった!」
「まだ何も言ってないんですけど」
「これから1週間よろしくね」
「……」
あれよあれよと決められてしまって、これでいいのか綾瀬深桜!
しかし嬉しそうな乾先輩の笑顔を見ると今から断ることもできず、溜息を付くことしか出来なかった。
まさかここまで自分が懐かれているとは思っていなかったな。
「そういえば綾瀬って下の名前深桜だよな?」
「そうですけど……」
「じゃあ俺これから家では深桜ちゃんって呼ぶわ」
「何で!?」
飲んでいた味噌汁を吹き出しそうになる。
彼は「一緒に住むんだからいいだろ~」と言うが全くよくないし、意味が不明である。
それに住むといっても家に工事が終わるまでの1週間だけだ。
「俺のことも家では名前で呼んでくれてもいいよ」
「丁重にお断りさせていただきます」
ていうかこのこと絶対会社の人に言わないで下さいよ!?、と慌てて釘を刺したが彼は「了解!」と親指を立てるだけで本当に分かっているのかは分からない。
こうして不安要素しかない乾先輩との同居が始まったのだ。