エリート上司に翻弄されてます!
だがしかし、それから1週間が経ったある日。
住んでいたマンションの管理人さんから電話が掛かってきた。
「え!?リフォーム!?」
『そうそう、調べてもらった結果他のところもいろいろ古びてて危ないって言われたからこの際に全部新しくしようと思って』
「と、ということはその間私は……」
『そうだねー、もう少し時間掛かるかも』
ごめんね?、と言われて私は開いた口が塞がらなくなった。
何故かというと私が住んでいたマンションはそれなりに大きいマンションで、それを全部リフォームだとなるともっと沢山の時間が掛かるだろう。
ようやく家に帰れると思ったらまた住む場所を無くしてしまった。
どうしようかと思っていると直ぐ後ろで人の気配を感じ、ビクッと体を震えさせた。
恐る恐る振り返るとそこに立っていた乾先輩はニコニコと私のことを見下ろしていた。
「深桜ちゃん、何か俺に言うことない?」
「……」
微笑んでいるのに目が全然笑っていなかった。
そこで私はやっとことで初めからここにきてはいけなかったんだと悟った。
「も、もう少しの間お世話になります」
「ふっ、可愛い後輩のお願いなら仕方がないな」
そう言って彼は私の頭をわしゃわしゃと撫でた。
その手に少し強めに力が入っていることに気付き、ひいっと声を挙げた。
こうして私たちの生活がもうしばらく続くようになったのだ。