エリート上司に翻弄されてます!




そう声をした方を向くと私はピクリと反応した。


「せんぱ、い」

「凄い勢いで歩いてたけど」


心配そうな顔をしてこちらへやってくる乾先輩に私は思わず後ろへと足を動かした。
今、彼に会わせる顔がない。

と、


「あ、この前の……」


そう隣にやってきたのは桐乃さんだった。
そういえば先程会議が終わったばかりだった。

恵剛くんの後輩さん?、と尋ねる彼女に返事が出来ないでいると代わりに乾先輩がしてくれた。


「うん。大丈夫?疲れてるんじゃないか?」

「そうね、少し顔色も悪いみたいだし」

「ちょっとは休めよ。綾瀬は真面目だからなぁ」


いつものように彼が私の頭に手を伸ばす。
それを避けるようにして離れると彼が少し傷ついた顔をした。

それを見て私の心も何故か傷付く。
この2人が一緒にいるところを見たくない。


「じゃあ、私行かなきゃなんで」


そう愛想なく言うとその場を離れた。きっと桐乃さんにも無愛想な子だと思われているだろうな。でも1番自分の気持ちがわからないのは私なのに。




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