エリート上司に翻弄されてます!




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昨日起きたら何故か着替えないまま寝ていて、乾先輩が運んでくれたのかなって思ったけど朝起きても何も言ってくれなかったから気にしないことにした。
彼と桐乃さんのことでもやもやしていたことを思い出して私は何がしたかったんだろうかと考え込んでしまう。


「あれ、水川さんか乾さんいない?」


宮根さんはそう辺りをキョロキョロしながら私に近付いてきた。


「水川先輩は知らないですけど乾先輩はさっき出て行きました」

「そっかー、そう言えば今日打ち合わせあったんだっけか」

「どうかしました?」

「いや、出来た資料点検してもらおうって思ったんだけど」


じゃあ水川さんだなー、と言う宮根さんに私は「あ、」と声を漏らす。
もしかしたら水川先輩は喫煙室かもしれない。

彼からはいつも煙草の匂いがするから。


「私丁度用事があるので呼んできますよ」

「本当?助かるー」


腰を上げると部署を後にする。
最近部署の中で乾先輩の姿を見るのが少なくなった。

朝から夜まで走り回って、ちゃんと話す機会もない。
家に帰ってもいつも疲れた顔してるし。

それに話すって言ったって、何を……

何を私は……




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