エリート上司に翻弄されてます!
私が思いつめた表情をしていたのがばれたのか、日高さんは持っていた紙の束で私の頭を叩く。
「昼飯は?」
「まだですけど?」
「奢れ」
「は!?」
「最近黙ってやってる分のやつ、貰ってないからな」
「っ……」
そうでした、と肩を下ろすと日高さんがおかしそうに笑った。
最近日高さん、表情が豊かになってきてるけど気のせいかな。
じゃあ食堂で、と言うと日高さんも部署の方へと歩き始める。
きっと気を遣ってくれてるんだろうな。
色々、彼には見せたくないところも見せてしまっている気がする。
乾先輩だけじゃなく彼も今は忙しいというのに。
お昼奢った時にお礼と謝罪をしないと。
それにしても、
「(日高さんからご飯誘われるの初めて……)」
この前のは不可抗力として、今回は何もないのに珍しいな。
それだけ私に心を開いてきてくれているってことなのかな。
初めの頃の日高さんに比べたら全然マシになっている。
これで乾先輩のことの相談とかできたら凄く助かるのに。
流石にそれはできないかと肩を下ろすと私は初めの目的場所であった倉庫へと向かう。
男の人の意見とか聞けないもんな、普通。
と言っても、日高さんは答えてくれないか。