エリート上司に翻弄されてます!
お店の扉を開けると篭った空気が私を出迎えた。
「いらっしゃーい。今日はお姉ちゃん1人?」
「あ、はい」
私は上着を脱ぐと案内されたカウンターの席へと腰を下ろす。
前に乾先輩と2人で来たラーメン屋だ。
結局何も作る気が起きなくなってラーメンを食べに来ちゃったけど、別にいいよね。
女子力の欠片もないけどさ。
小牧を御飯に誘っても彼氏とデートだって言うし。
「(寂しい女過ぎる……)」
ラーメンは大好きだけど、今日のこの日に1人で来ると何故か今まで抱えたことのない気持ちが溢れだしてきた。
私はこの前頼んだのも同じものを頼むとスマホで時間を確認する。
乾先輩何時くらいに帰ってくるんだろう。
明日も仕事があるし、そんな遅くまでじゃないよね。
今日はもう会えないかな。
そんなことを考えているとお店の扉が開いて店長の「いらっしゃーい」という声が響いた。
入り口に目を寄せるとそこに立っていた人物を見て思わず目を見開く。
「ひ、日高さん!?」
「げっ」
この間からエンカウント率が半端ないことになっているような。
彼は私を見るなり嫌そうな顔をするとお店から出て行こうとした。
しかし、
「お、お姉ちゃんのお知り合いかい?じゃあ隣の席座りな!」
「……」
そんな店長の心遣いに屈服すると日高さんは私の隣に腰を下ろした。