エリート上司に翻弄されてます!










「まるで兄妹だね、君ら」


親友で同じ会社に勤める小牧がサイドウィッチを頬張る。


「だから水川先輩にも言ったけどあの兄は嫌だって」

「そういう態度も妹っぽいよ。兄に反抗する妹」

「嫌だ!」


ふるふると首を振ると小牧がクスクスと笑った。

あの乾先輩と一緒に住んでいると嫌でもストレスが溜まってしまう。
その捌け口として私はこのことを誰かに話さないと気が済まない。

そんなことから親友である小牧には事情を全て話してしまっている。


「でも改めてあの乾先輩とね、彼凄い人気だもん。違う部署の私のところまで噂が聞こえてくるし」

「皆惑わされてるんだよ。一緒に働いてみたら分かるよ、あの鬱陶しさ」

「でも基本的に優しそうだし、深桜だって怒られたことないんでしょ?」

「……まぁ、基本的に怒らないよね」


路頭に迷っていた私のことを助けてくれるくらいだし、あの人が悪い人じゃないってことは分かっているんだけど。
だけど会社でも家でも落ち着けるところがなくて困ってしまう。

元々趣味も何もあったもんじゃなかったけど、このまま乾先輩に甘えすぎるといつかこの生活から抜け出せなくなる気もして危機感を覚えつつある。
マンションが改築されるまではどこにも行けないけど何処か身を寄せるところはないかな。

因みに初期の頃に小牧に相談したが面白がって聞いてくれなかった。


「はぁ、でも私もあんなイケメンと生活してみたいな」




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