エリート上司に翻弄されてます!
「そうだね、声をミュートすればいいかもね」
「アンタ何気に乾先輩の顔好きだよね」
「いや、あれは皆好きじゃん」
「丁度彼氏もいないんだし擬似同棲というのも」
「それやったら確実に抜け出せなくなるって」
絶対駄目だよ!、と言うと「それもそうか」と小牧も頷く。
お昼の食堂は人も多いが騒がしいため、結構堂々と話していても声が届くことはない。
私はそんな喧騒の中、「彼氏か……」と小さく呟いた。
「彼氏かぁー」
「ん?何?欲しいの?」
「もう暫くないし」
「元彼くんどっか行っちゃったもんね」
前に付き合っていた人は私の同期で、違う支社に行ってしまったからそれから連絡も取っていない。
多分元サヤになることはないからいいんだけど、そうなると自然と新しい出会いというのを求めてしまう。
「小牧さん、何かいいお話ないですかね」
「深桜ちゃんがそう言うと思ってね」
「え!?」
「勿論いいお話ご用意しております!」
「こ、小牧ちゃん……」