エリート上司に翻弄されてます!
「おい、綾瀬。起きろ、起きなさい」
「ん……」
トントンと肩を叩かれた私は夢から覚め、瞼を開いた。
窓を開けっ放しにしていたからか、日光が直接目に入って眩しかった。
「着いたから降りるよ」
薄く瞼を開いた先にいたのは乾先輩の姿だった。
そんな彼のことをぼーっと眺めていると私の頭の上に何かが乗っかっていることに気が付いた。
何だろう、と目線を上げてみるとそれは隣の日高さんの頭だった。
私たちは頭を寄せ合って寝ていたのである。
「っ!?」
そのことに驚くと私は思い切り彼から距離を取った。
「あ、いや……これはですね」
「……」
そんな私に目を丸くする乾先輩。
何だ、この浮気現場を見られたかのような状況は。
ていうか何を私を否定しようとしているんだ。
乾先輩にこの状況を見られるのが嫌なの!?
自分の世界に入り、悶々としていると彼がふっと笑い出す。
「本当に仲良いな、お前ら」
「っ……」