エリート上司に翻弄されてます!




私は窓辺から離れると水川先輩からお皿を受け取った。
流石どの料理も美味しそうで食べるものを選んでしまう。

時間はあっと言う間に過ぎ、自然と船の小さな揺れにも私は足を取られ始めた。


「大丈夫か?」

「うー、ちょっと酔ったかもしれません」

「外に出て酔いを冷ましてこい」

「はい、そうします」


私はおぼつかない足を何とか動かして上のデッキの方へと出た。
夜の7時を回ったぐらいで、空はもう真っ暗だった。


「わっ……」


私はそこに広がる景色を見て一気に酔いが冷めるのを感じた。
水川先輩が言っていた通り、辺りがキラキラ輝くような夜景が広がっていたのだ。

こんな綺麗な夜景初めて見た。

その夜景を眺めながらデッキを歩いているとふと視線の先に誰かがいるのが見えた。
今は殆どの人がラウンジでご飯を食べてるはずなのにな。

夜景を眺めているその人が誰なのか、目を凝らして見ると私がよく知っている人だった。

乾先輩だ。

私に気が付くと彼はこっちを見て手を振った。


「どうしたの綾瀬」

「いや、酔いを冷まそうって思って。先輩こそ」

「気分転換」





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