エリート上司に翻弄されてます!
しかし私はあることを思い出し声を挙げた。
「でもあれですね、日高さんは……これが終わったら岡山に帰っちゃうんですよね」
「……」
日高さんはこの企画のために岡山からきた助っ人だから、今回の旅行ももしかしたら参加しないのかもしれないと思っていた。
だけどこれは最後の思い出ってことだったのかな。
最後の最後まで迷惑掛けっぱなしだったな。
はぁと息を吐いた私に乾先輩は思いつめたような表情をした。
「そのことだけど、日高はこっちの所属になるらしい」
「え!?」
そうなんですか!?、と声を挙げると乾先輩は「うん」と続ける。
「今回の働きが上にも認められて、岡山の支部から引き抜いたらしい」
「す、凄いですね」
「本当、アイツはすげぇよ」
日高さんがここに居残るということを耳にし、私の表情が綻ぶ。
このまま別れるとなったら寂しいものがあったし、まだまだ話ししたいことがあったのだ。
やったー、と口元を緩めるとそんな私に隣の彼の視線が突き刺さった。
彼を見上げると乾先輩は目を細めた。
「最近、仲良いな」
「え、そ、そうですか?」
「話してんのよく見る」