エリート上司に翻弄されてます!
金曜日、朝早めに起きると夜のために色々と準備した。
前日に服を選ぶ時間がなかったために必死に選んだけどああいう集まりが久々なものでどのようなコーディネートをすれば良いかわからない。
乾先輩はああ見えて朝が弱い。
朝早く起きて爽やかにランニングとかしてそうだけど、起こさなかったら10時ぐらいまで寝てしまうぐらいなのだから。
髪の毛も久々に巻いていたら準備に時間が掛かってしまった。
朝は忙しいためにご飯は作らなくて良いと言われた。
その為乾家では朝食は食パンである。
私はいつもよりも遅めに彼の寝室をノックした。
勿論返事はなかったのでそこはいつも通り渋々中へ入る。
「先輩?」
起きてます?、と声を掛けた意味もなかったようだ。
ベッドに近付くと彼はぐっすりと夢の中にいた。
睫毛が長くて口は半開きなのに寝ている顔まで格好良いとか、どこまで狡いんだかこの男は。
「先輩、朝ですよー」
身体を揺するようにして彼を起こす。
すると彼は静かに目を薄く開いて、そして視線だけを私に向ける。
そしてその前髪で隠れるその瞳を細めて私に甘く微笑んだ。
「おはよ、深桜ちゃん」
「っ……」
不覚にもドキッとしてしまった私は彼から手を離すと思わず立ち上がった。
や、ヤバい。毎回のことながら心臓に悪いな。