エリート上司に翻弄されてます!




いつかは乾先輩だって家に桐乃さんを招くことだってあるだろうし、そこに私がいたらどう考えてもおかしい。
その前にどうにかしないと駄目だ。

どうしようー、と頭を抱えているとそんな私の上から小牧の言葉が降り掛かる。


「ねぇ、本当にもう乾さんのことは諦めるんだよね」

「……そ、そうだよ?」

「じゃあさ、もういっそのこと引っ越しちゃえば?」


彼女の言葉に顔を上に上げた。


「それでさ、乾さんと一緒に恋心もおさらば〜って感じにして、心機一転的な」

「そ、そんないきなり……」

「でも乾さん的にも彼女以外の女と同棲してるってバレたら大変だと思うし」

「……」


確かにこれ以上乾先輩には迷惑を掛けたくない。
そうなると私があの家から出て行くしか解決の方法がないのだ。

それに乾先輩のことだから本当は追い出したいけど私の行く先がないから言えないのかもしれないし。


「(諦めるのにも丁度いいのかも)」


考えれば考えるほどにそれしか方法がないように思えてきた。
でも家を出るったって時間が掛かるし、その前に乾先輩と話をしないといけない。

その理由を問われた時、私はなんて答えればいいんだろう。
このまま気持ちを伝えなくていいのかな。

でも私の気持ちは彼にとったらただの迷惑なのかもしれない。




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