エリート上司に翻弄されてます!
仕事終わりに私は不動産屋に寄ると引越し先のチラシなどを貰って帰ってくる。
だけどどこもしっくりこなくて探すのには時間が掛かりそうだ。
「(今すぐ出て行きたい勢いだけどこれは仕方ないよね)」
乾先輩も何も決まってないまま出て行かれてもきっと心配するだろう。
ちゃんと行先が決まってから出て行きたい。
お礼も言わなきゃならないし。
私は自分の寝室にそのチラシを隠すとリビングへと戻る。
乾先輩が帰ってくる前にご飯を作ってしまおうと台所へと戻るがその時家にあった電話が鳴った。
「はい、乾です」
『あ、綾瀬さん?』
懐かしいその声に私は「あっ」と声を漏らした。
「もしかして管理人さん?」
『そうそう!覚えててくれて嬉しいよ!』
電話の主は前に住んでいたマンションの管理人だった。
彼には一応乾先輩の家の番号を教えていたのだ。
それにしても凄く久々に声を聞いた気がする。
「それでどうして急に……」
『実はさ……』
その後に続けられた話に私は急に現実に戻される。