エリート上司に翻弄されてます!
それから仕事を復帰して7時頃に会社を出た。
今日、帰ったらまた乾先輩に電話を掛けなければいけないのだと思うと憂鬱であった。
もしかしたら夕方の電話を見て彼から掛かってくるかもしれない。
それに何度も連絡したら彼は何と思うだろうか。
日高さんってば本当に無理なことを言う。
会社を出た瞬間に漏れた溜息は夜空に消えていった。
と、
「綾瀬さん?」
そう耳元に届いた凛とした声に振り返るとここにはいないはずの人物がいた。
彼女が現れたことで驚いているとその人は私の元へと走り寄ってくる。
「昨日ぶりだね。仕事終わり?」
桐乃さんはそう私に柔らかく微笑んだ。
どうしてこの人がここにいるんだろう。
「明日にはもう実家帰っちゃうからお世話になってたところに挨拶しに行ってるの。ここが最後だよ」