エリート上司に翻弄されてます!
そんな声が先に響いた。
私の隣を通り抜けていく小学校低学年くらいの少女。
彼女は目の前にいた桐乃さんに抱き付いた。
ママって、
「早くご飯食べに行こうよー」
「そうね、遅くなってごめん」
ママってことは、この子は桐乃さんの子供?
てことは、桐乃さんって子持ちなの?
驚きで思わず後ずさると誰かにぶつかった。
見上げるとそこには背の高い男性が立っていた。
「あ、ごめんね。怪我ない?」
「……」
まさか、
「パパ!」
今度はその彼に向かって声を発した少女。
勿論彼女の声に後ろにいた男性は微笑んでいた。
私は声を震えさせながら桐乃さんに尋ねた。
「あ、あの……結婚なさってるんですか?」
「え、言ってなかったっけ?」