エリート上司に翻弄されてます!
「ふっ、女性に頼られることが男にとっては至福なのさ。君たちの願いはこの恵剛くんが全て叶えてやる」
そう中央に立っていたその男が前髪を掻き上げると周りを囲む女たちが再び黄色い歓声を上げた。
この短い間にこの人数の女を手玉に取るなんて、最早才能とも言える。
しかし好きな女がいる男がすることではないとは思うけど。
「ツーショット撮ってもらってもいいですか!?」
「構わないよ、これを一生の宝物にするんだな。何て言ってもこの世界一のイケメン乾恵剛と映っているんだかっ」
ら、と言わせる前に彼の首的を掴んで後ろに引き寄せた。
そうするとその場にいた人間の目が俺の方へ向く。
勿論当の本人も後ろを振り返って俺を見た。
そして、
「随分楽しそうですね乾さん」
「な、何で日高が岡山にいんの?」
真っ青な顔を染める彼を睨むとそのまま襟を掴んで引っ張る。
「待て!何を怒っているかは知らないが俺はお前の上司だぞ!」
「歳が上ってだけでしょう」
「襟伸びる襟伸びる」
そして彼からハーレムを引き離すと部署を出た。
この人に場所が関係ないことはよく分かった。