エリート上司に翻弄されてます!




「じゃあ何で俺をここに連れてきたの」


そう溜息交じりに言った彼に俺は煙草の火を消す。
朝礼中なのか、屋上には俺と彼以外に人が居なかった。

どう言葉を回そうかと悩んだが面倒臭いから辞めた。


「何で綾瀬の電話取らないんですか」

「っ……」


彼は顔を上げると「なっ」と唇を震わせる。


「な、何でそんなことを日高が知ってんだよ!」

「(やっぱりか……)」


鎌をかけてみたのだがどうやら当たっていたようだ。
今は岡山にいるから綾瀬がどうなっているかは知らないが、電話を取らないこの男のせいでかなり凹んではいるだろう。


「ていうか、何で綾瀬のことを言いにわざわざこっち来るんだよ。関係なくない?」

「ありますよ、アンタのせいで俺が迷惑してるんだから」

「は、どういうこと」

「……この前綾瀬が倒れたんですよ」


そう言い終わらないうちに彼は立ち上がると胸ぐらを掴んで俺を引き寄せた。
その目には普段彼が滅多に見せない怒りと焦りが表れていた。


「それこそどういう意味?」

「ただの寝不足と体調不良だから心配しなくてもいいよ」



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