エリート上司に翻弄されてます!
もしかしてどこかに置いてきてしまったのだろうか。
ずっと画面に集中していたから全然気が付かなかった。
今日最後に触ったのは……
「(資料室で先輩に電話を掛けた時……)」
途中で宮根さんが入ってきて慌てて隠すように棚の上に置いたんだ。
そのあと私持って出てきたっけ。
ということはずっとあそこに置きっぱなし?
私は青ざめると腰を上げる。
どうしよう、誰かに取られていたら。
入力し終わった資料を持って部署を出ると私は急いで資料室へと向かった。
もう夕方だからか廊下に出ると帰る人の数が多いように感じた。
そんな資料室へと向かっている途中、唯一人の流れに逆らって歩いている人を見かけた。
「あれ、日高さん?」
今日は休みのはずじゃ、と思っていると彼は私の方へと向かって歩いてきた。
そして私の眼の前まで来るとポケットからあるものを取り出した。
見覚えがあるそれは私のスマホだった。
「あ!これ!」
「置きっぱにするって、アンタやっぱり馬鹿なの?」
「ありがとうございます!よかったです!」
受け取ると私は安堵を声を漏らす。
そして日高さんへと目を向けると「あれ?」と首を傾げる。
何で日高さん今日休みのはずなのにスーツなんか着てるんだろう。