エリート上司に翻弄されてます!
「おーわったー!」
乾先輩はそう言葉を吐くと後ろへと反り返った。
私は思わず安堵の溜息を吐き出す。
時刻は9時、2時間掛かると言われていたところを1時間で終わらせたのだから相当だろう。
隣でキーボードを叩く乾先輩の指のスピードが半端なかった。
仕事は出来ると知っていたけど殆どの作業をやってもらったし、凄く助かった。
けど、
「(9時かぁ……)」
1時間も遅刻して今から参加ってどうなの。
流石に皆ご飯食べ終わってるはずだし、普通のご飯ならまだしも合コンだしなぁ。
私がスマホを見て迷っていると隣で乾先輩がジャケットを着る。
「ほら、早く行ったほうがいいんじゃない?」
「え、はい……」
私は彼に言われると立ち上がって自分も帰る準備をした。
2人で1階にまで降りると私は乾先輩と向き合うように立った。
「あの、本当にありがとうございました。助かりました」
「いいよいいよ、急がなきゃ駄目じゃないの?送っていこうか」
「そこまでしてもらうわけには!」
「あー、確かにな!惚れちゃったら困るもんな!仕事手に付かなくなっちゃう!」
「……」