エリート上司に翻弄されてます!




可愛がってあげるって、


「(いつもは私が可愛がる立場なのに……)」


こんな形跡逆転ってありなのかなぁ、と彼の唇を受け止めながら思う。

普段あんなにふざけてるような人なのに不意に照れたりして、
甘え上手なのに甘やかすのも上手くて、

優しいのにいきなりこんな強引に迫ってきて……

こんなのもうワンコとかそんなレベルの話じゃない。


「もうウチから出したくないくらい可愛いね」

「!?」


いつの間にか飼い慣らされていたのは私の方ってことなの?
私は今の言葉がどうか幻聴でありますようにと心の中で願った。



とんだ男に捕まってしまったのか、私は。
とんだ男に拾われてしまったんだ、私は。

全ての始まりはあの日から。


ーーー「何処ですか、それ」

ーーー「ん、俺の家」


そう得意げに笑った彼の顔をどうして今何なって思い出すのだろうか。
気が付いた時にはもう手遅れで、私は彼の策士にはまっていってしまった。


「(もうどっちが飼い主か分からないじゃないか……)」


でももう離れることなんて出来ないのだから。
それもまた一興。



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