エリート上司に翻弄されてます!
しまった、間違えた。
「日高さ」
「おい、アンタ間違えたな」
「うわぁあっ、すみません!」
私は彼が持っていた資料で頭を叩かれるとそのまま説教を受ける。
本社の勤務になった日高さんは私の正式な上司になり、説教に容赦がなくなった。
元からそんなのなかったけど。
「アンタ一応俺と一緒に仕事するんだからしっかりしてくれない?」
「……はい」
「まぁ、丁度いいしその緩みきった根性叩き直してあげるよ」
「ひっ」
なんて恐ろしいことを口にするんだ、この人。
頑張りますー、と生気が抜けた声で返事をすると彼は「ふん」とそっぽを向けるようにして私から離れていってしまった。
ふんって、ちょっと可愛いんですけど。ギャップ。
「まーた綾瀬怒られたの?」
「あ、はい……」
「しっかりしなよー、今回チャンスなんだから。なかなかないよー、アシスタントの形で企画に参加出来るのって」
「……」
話しかけてきてくれた宮根さんの言葉に「そうですよね」と呟く。