エリート上司に翻弄されてます!
「深桜ちゃんもなかなかに大胆なこと聞くねー」
「そ、そんなつもりじゃなくて!ほら、先輩美しいものがどうとか五月蝿いのに全然美人じゃない私を好きになるって何でかなって」
「美人だけど?」
「ち、違いますよ」
何言ってるんですか、と照れると「かわーいー」とからかわれる。
何か最近乾先輩が意地悪に思えるのは何でだろうか。
彼は「そうだなー」と空に広がる星空を見上げながら、
「確かに俺は美しいものが好きだけど、本当に美しいものって見た目に現れるものじゃないんだよ」
「……どういうことですか?」
「俺がこの世にあるもので1番美しいと思っているものは"努力"だ」
努力、と繰り返すと彼は頷く。
「何であれ美しさとは努力の結晶だからな。だから俺はいつだって努力を欠かさない。どこの誰にだって負けないぐらい努力をしていると自信があるから自分が1番美しいと思えるんだ」
確かに彼は自分の見た目にかける努力は勿論の事、仕事に関しても手を抜いたことは一切ない。
それは一緒に暮らしている私が1番知っていることだろう。
「だから俺は俺以上に努力している人じゃないと好意的になれない」
「……」
「だけどそれを見つけたんだ。それが深桜ちゃんだよ」
「え、私?」