エリート上司に翻弄されてます!
「え、車出してくれるんですか?」
「当たり前よ。今日は俺が深桜ちゃんをエスコートするから」
「……ありがたいですけど」
だったら乾先輩が付いてきてくれるのは嬉しいかも。
でもそれって本当にデートみたいじゃない?
いや!私ドキドキするな!相手はあのナルシストチャラ男だよ!?
いいのは顔だけで他は全部ウザいの塊なんだから!
私がぐるぐると考え込んでいると「だから行くよって」と乾先輩から声が掛かった。
乾先輩の車は黒のタント。
その助手席に座ると彼がふふんと鼻を鳴らす。
「良かったな深桜ちゃん、こんなイケメンの車に乗れて」
「さっさと黙って運転しろ」
彼は「ウチのお姫様は命令が多いですな」とエンジンを入れた。
慣れたように運転する乾先輩へと視線を移す。
流石に運転中におちゃらけることは出来ないのか、真剣な表情で前を見る横顔はまるで仕事中のようだった。
きっと運転してる彼の姿なんて私しか見れないんだろうな。
そんな彼の運転で目的地に着く。
「あ、ありがとうございました」
「どういたしましてー」
さて、ここからどうするのか。
別々でお買い物をして時間と待ち合わせ場所だけでも決めておく?
それとも乾先輩は私の買い物についてくるのかな。