エリート上司に翻弄されてます!
「で、深桜ちゃんは洋服買いたいんだっけ?よし、俺がコーディネートしてやろう」
やっぱりそっちか。
何となく察しはついていたけど。
何か服選んでもらうのって緊張するな。
自分の服のセンスとかもバレちゃうし。
「ほ、本当についてくるんですか?」
「だってその間俺暇だもん」
「……」
「それにー、こうやって立ってたらナンパされちゃうよ俺。言っとくけどマジだよ?」
「何となく分かりますけど」
乾先輩は「だからさ」と私の腕を取る。
「今日は俺が深桜ちゃんをエスコートするんだって」
行こ?、と彼は私と手を繋ぐと颯爽と歩き出す。
私は驚きを隠せないまま乾先輩に引っ張られるように歩き出した。
嘘、私今乾先輩と手を繋いでる。
離せと言わんばかりに手を振り払おうとするがそれでも彼の力が強すぎて離れることはなかった。
もしこれがハレームに見られたとしたら、確実に私の命はないだろう。
最早乾先輩に対するドキドキなのか、死への恐怖感なのか分からなくなってきた。
手汗を搔くのを感じながらショッピングモールを歩いていると私がいつも行くブランドのお店を見つける。
何も言っていないのに乾先輩は「ここ?」の私に視線を移す。
「あ、はい……」