そこにいた






ソファに横になるとついウトウトしてしまった。





「・・・・・・どうして・・・・・・あの子が。





まだ若いのに・・・・・・。」






ん?泣いてる。






夢うつつな世界から目を覚まして、泣き声のする方をそーっと見てみると、夫婦らしい中年の男女が暗い顔で話している。





さっきの泣き声は女性か。







ビーン






扉が開くと、手術医を来た先生が出てきた。






この扉の先には……手術室?






先生が夫婦の元に近寄って行くと、






「最善を尽くしましたが、残念でした。」






そういうと、先程まで泣いていた女性の声が、さらに一層大きくなった。







うそ・・・・・・。






たった今?誰かが亡くなった?






私がうたた寝している間に……。
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