かわいいあなたにマフラーを
今日は学校でクリスマスイベントをしたけど、実際のクリスマスは今日じゃない。

秋穂がマフラーをくれたタイミングで俺も渡そうと、最近は常に持っていたんだ。

クリスマスプレゼントにしては少し早まったけど、それで良い。
俺は秋穂と同じタイミングでプレゼントを渡したかったんだから。

「ありがとう、真冬君!」

嬉しそうに笑顔を浮かべる彼女に、俺も嬉しくなる。

「少し早いけど、メリークリスマス、秋穂」

「メリークリスマス、真冬君」

俺たちは互いに手を取り合って、暫くツリーを眺めてから帰路についた。
今日の俺は大胆だった、なんて話しをしながら。

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