イケメン副社長にほだされました


でも、ここで震えていても仕方ない。

店員さんが襖を開けると同時に息を吸い込んで気合をいれた。


「おっ!待ってましたー。」


襖が開いた瞬間にお決まりの言葉が室内を飛び交った。

あまり広くない座敷には、11人の男性と1人の女性が席に着いている。


頭を下げながら、真司に導かれ奥の席に座ろうとすると、


「え?!大塚さん?」


襖近くに座っていた男の人が突然大きな声を上げた。


「…中津、さん。」


すっかり忘れていた。

うちの会社へよく来る営業の中津さんは、真司の会社の社員だ。


うちの会社に来るたびに、真司の話をする中津さんは私と真司の関係を知らない。

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