囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
「クスッ…この辺は十分撮れたから、石神井池の方へ行きませんか?」

「そう?もう撮れたの?…じゃあ、行ってみようか」

静かな三宝寺池に比べ、石神井池の方は賑やかだ。

まだまだ桜も見頃だし、今日は風もなく暖かいから、小さな子を連れたお母さんやお年寄りも多い。

池では、ボート遊びの人たちも楽しそう。

そんな楽しげな人たちにカメラを向ける。その眼差しは、優しさに溢れている。

「青山さん、一緒にボートに乗りませんか?」

池や桜を撮っていた荻野君から、突然の提案だ。

「ボート?いいよ。乗ろうか。…でも、カメラ…」

ボートから落っこちることはないだろうけど、万一、池の水がかかったら大変だ。

「クスッ…心配してくれてありがとう。万一の時は、カメラは青山さんの次に守りますから」

ふわりと柔らかく微笑む。








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