囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
キュン…
そんな…まるで私のことを、大切に思ってくれてるような勘違いをしてしまいそうなセリフを、さらりと言うから、言われ慣れてない私は焦ってしまう。
「あ、ありがとう。大丈夫だよ?私は泳げるから」
ドギマギしながら、平静を装う。
荻野君といると、胸が苦しくなる。
ボートは、少し待って私たちの順番になる。
池のちょうど真ん中でボートを止める。荻野君は、岸の方へカメラを向け、連続して撮ってる。
「こっちから見る景色も、いいね。同じ桜も違う感じに見える」
「はい。たぶん、視点が低くなるからだと思います」
太陽の光を浴びた水面がキラキラしてる。それに負けないくらいの輝くような笑顔で、荻野君が応えてくれる。
のどかな昼下がり。ずっとこうしていたい。