囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
「荻野君、kitchen コトコトに行ってみない?」

努めて、いつもより明るい声を出す。

「いいですね。晩ごはんのおかず、何か買ってこ」

私の提案に、嬉しそうに賛成してくれた。




「こんにちは〜」

「いらっしゃいませ…あら、先週の…」

今日の店番は、琴子さんらしい。

私たちを覚えていてくれた。

「青山 結衣といいます。琴子さん」

「あっ、俺は荻野 晴です!」

荻野君が私につられて自己紹介する。

「琴子さん、まだ、だし巻き卵はありますか?」

「だし巻き卵」の札の後ろに、空っぽの大皿を見て完売かも…と絶望的な事態が頭をよぎる。

カラン…

「いらっしゃいませ!だし巻き卵…出来たてですよ」

店の奥から、琴子さんのお母さんの涼子さんが、だし巻き卵の乗った大皿を手に現れた。

良かった!



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