Pathological love
私は咄嗟にソファーにあるバックを引っ掴んで、玄関を飛び出した。
その部屋を出てドアに向かって振り向くと、見慣れた間取りはやっぱり自分のマンションだった。
「ウソッ…………お隣さん?あの男達と?!」
回らない頭でぐるぐる考えていると、その部屋の中から足音が聞こえてきた。
「やばっ!!」
急いで自分の部屋の前まで走って行くと、バックに手を突っ込んで鍵を漁る。
「えっ?……嘘?…………鍵が無い?」
差し迫る状況に、取り合えずマンションの階段へと移動した。
(どこで無くしたんだろう………さっきの部屋に忘れた?それともやっぱり昨日のあの場所かな?…………どうしよう…………どうしよう…………)
その時、携帯のスヌーズ機能が発令した。
「えっ?嘘っ!!もうそんな時間!?………………やばいぃぃっっ!!!」
私は混乱した頭を整理出来ないまま、会社へと走り出した。