Pathological love
「良かった………ちゃんと出来たんだ。」
美鈴さんがモデルになっている事は正直ショックだけど、良い作品が出来た事に私は安心した。
感極まって視界が滲みそうなのを誤魔化していると、来訪者が扉を鳴らした。
「はい!」
加藤ちゃんが率先してドアを開けると、面識はないが恐らく話し方からすると上司の男性が、小声で加藤ちゃんに話し掛けている。
「すいません!急な来客で、このフロアを見学したいとの事だったので、少し待ってて貰ってもいいですか?」
「私達は大丈夫だから、気にせずどうぞ!資料作成して待ってます!」
「少しだけお邪魔すると思いますけど、いいですか?」
「はい。」
加藤ちゃんが抜けた後、私達は社に戻ってもよかったのだけれど、この居心地のいいオフィスを抜け出したくないとゆう理由で、そのままここで仕事をする事にした。
「でも、やっぱりいいですよね~このオフィス!女性の為に設備が整ってるし、まず、このアロマの空気が癒されます!」
「確かにね。うちもこんなんだったら、もう少し頑張れるのにね。」
「無理ですよ営業は、皆殆んどデスクに居ないですし、男が多いですからね。その点秘書課は良い匂いしますよね?」
「高級な香りでしょ?」
「あはははっ!そうですね!ブランドの匂いがします!」
「まぁ、秘書課は見た目もかなり重要だからね。仕方無いところもある。」
「私は無理です!!」
「そうね。」
「うわ!!ひどーい!!」