Pathological love
「ははっ……やっぱり母さんらしい……。やっぱり最後まで私を許してはくれなかったんだね。仕事……それが母さんの最後の望みなんだ……。」
「令子……。」
胸の痛みを堪えて、彼の温もりから離れる。
「連理……手紙届けてくれてありがとう。私、仕事復帰するわ。親不孝な娘の最後の親孝行だもの……。あなたと仕事以外で会うのはこれで終わり。暫くあなたと離れていたから一人の生活にも慣れたわ。私はもう大丈夫、今迄ありがとう……楽しかった。」
ペラペラ出てくる嘘ばかりの言葉は、本心を伝える時よりどうしてこう饒舌になるのか。
「さようなら……。」
私は思いを断ち切るように、精一杯彼に背を向けた。
「令子っ!待ってっ!!」
止まったらダメだ…………………………。
「令子!!CM上手くいったよ!!」
何も聞いてはダメだ……………………。
「美鈴さんとも婚約はしないっ!!」
足を止めたらダメだ……………。
「……それに、母さんとも分かり合えたよっ!?今では連絡も取り合ってるんだっ!!仕事も今度一緒にする事になった!!認められたんだっ!!これも全部令子のお陰だ!!ありがとう!!」
歩け私……。
「あの時、お前に酷い事沢山言ったっ!!ごめんっ!!全部本心じゃないっ!!嘘で固めたあの頃の俺は、本気になるのが怖かったんだ……本気になって、また大事な人に捨てられたら俺……生きていけないと思って…………だけどー」