Pathological love

彼の掌で、皺だらけの手紙が優しく伸ばされていく。


「自分は一生孤独だなんて……それが逃れられない宿命だなんて勝手に決めつけるな。お前はお前だよ……決めるのは自分だよ?」


「言うのは簡単…………お母さんを無視して生きる事は、私は出来ない……。」


私は絶望に近い気持ちで彼を見つめた。

連理はその手紙に視線を送ったまま、暫く黙ると何を思ったのか、クスッと笑った。


「何笑ってんの?!どうせ情けない弱虫だって思ったー」


「違うよ……全然違うっ!!ほら、これ見て?!」


差し出された2つ折りの手紙を開こうとすると、連理に手を止められた。


「違うよ、ここ!裏の下の所……文字が続いてる。書き切れなくて後ろに回って続いてたんだ!!」


急いで目をやると、下の方に確かに薄く文字が書いてある。


「読んでみ?」


「…………うん。」


ドキドキと鼓動が自分の全身に鳴り響く中、読みづらい文字を時に翻訳しながら、ゆっくりと読み解いていく。


「…………それで……も、あなた……が……どうし……ても愛す……る人を…見つけ……てし……まったら、そして……その……人が……あなた……を迎え……に来た……時は、その時……は…………ー」


私はその続きを目で追うと、言葉が出なくなった。

只ひたすらに、両の目からは熱い涙が流れるばかりで、私は顔を覆い地べたに崩れ落ちた。

ふわふわと舞い降りる雪の様な優しい声が、頭上から落ちてくる。


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