強引上司と過保護な社内恋愛!?
「ごめん、間違えた」

桧山さんは大きな目を更に大きく見開いて呆然と私を見つめている。

「誰とだよ?!」

反射的に聞き返す。しかもタメ口で。

「どっかでナンパされてお持ち帰りした女…」

史上最悪な回答に私は枕を投げ付けた。

…が、しかし、桧山さんは顔面にぶつかる寸前でキャッチ。

お見事な反射神経すら今は腹ただしい。

「おっさんのくせにまだ!そんなことしてるんですか?!呆れる!引く!」

「しょーがないじゃん。来るもの拒むなんて男の恥だからな」

頬をポリポリ掻きながら桧山さんはシレっと言ってのける。

「節操ない事に対してイチ社会人として恥じてください!」

私はムキになって言い返す。

「でもさー、この状況じゃあ田母神さんだって人のこと言えないと思うけど。お上品そうに見えて家に男を連れ込むなんて意外とだいたーん」

そうゆうの嫌いじゃないけど、と言って桧山さんは無邪気な笑みを浮かべる。

『殺』という文字が頭を過る。

私は怒りと羞恥で耳まで真っ赤になる。
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