天気職人
─────────あたし、明日死ぬのよ──────────
ソラの言葉が妙に響いて聴こえた。
「死ぬ....って」
「病気なの。今ここにいるのもおかしなくらいなのよ」
冗談みたいにソラが笑った。
「嘘つくなよ!!!!!」
「いいえ、嘘じゃないわ」
今度は真剣に、何かを見抜くように雅美をしっかりと見つめた。
「....な、治んねーのか?」
「えぇ、お医者様はそう言ってたわ....」
「でもっ....」
治るかもしれない!!!!!あの占い師のところへ行けば....!!!!
「あたし幸せよ、最期に雅美に会えて....何も思い残す事なんてないわ。それに病気ってとっても苦しいのよ?もう楽になってもいいでしょう?」
「そんなこと言うな!!!!お前は助かる、俺が助けてやる。」
雅美はソラの手を引き占い師のところへ向かった。
「ちょっと雅美どこにいくの!!!?」
「うるせぇ!!!!!!」
死なせたくない....ただそれだけが雅美を動かしていた。
やがて朝も明け方になり辺りは少し明るくなってきた。その頃やっと占い師の店へ着いた。
勢いよく扉を開けて中へ入って行く。