ねぇ、松風くん。


なんて、勢いよく店を飛び出してきたのはいいけれど……

「無理でしょ、これ。」


カートに大量に積まれた牛乳パックと、バターやら粉砂糖やらがお祭り騒ぎ…。

普段はメーカーから直送してもらっているのだが、どうやら納品を待たずして無くなりそうらしい。

牛乳パックも1日7〜8本は使ってしまうので、納品日の月曜日まで今日を入れてあと2日。

15本買ってもギリギリ…かな?


これ、何袋分になるんだろ。
私の腕は2本しかないけど…足りるかな?(確実に足りません。)



ーーーーープルルルル


「…電話?」


レジへ行こうと歩みを進めていた私は、エプロンのポケットからスマホを取り出し、再び足を止める。


”090-××××-××××”

表示されている番号に心当たりがない。でも、何か急用とかだったら困るし…と少しディスプレイを眺めた後、通話ボタンを押す。


「…もしもし…⁇」


躊躇いがちに声を発した私に聞こえてきたのは、少し呼吸の荒い


「…っ、俺だけど。」


松風くんの声だった。
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