魔女に恋した王獣





「あの日、自分の気持ちを伝えるために、公園に兄貴をよんだ。

 そこで、全部話した。シイナへの気持ちも、兄貴への想いも。」



「俺は、殴られる覚悟ができてたんだ。

だけど、そんな俺に兄貴は言った。

『人を好きになる気持ちは誰にも止められねぇ。
 これからは、今までどおりにはいかねぇかも知れねぇ。
 でも、俺はお前にシイナを渡すつもりはねぇ。
 それでもいいなら、正々堂々かかってこい。』

 そう言ったんだ。」



「俺もそのつもりだった。正々堂々戦ってシイナを奪うつもりだった。

 だけどその日、事故にあった。

  前からきた車に引かれそうになった」



  
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