ゼロの相棒《番外編》
「大丈夫ですか?さっきの……。
頭を押さえてましたけど…」
カトレアは、俺をちら、と見ながら言った。
「あぁ……大丈夫…。
つい、急いで部屋に入ろうと思ったら、そのままつまづいて、勢いで部屋に突っ込んじまった。」
恥ずかしい。
ロイに指摘されて改めて思ったが
なんであんなに焦ってしまったんだ?
………本当に恥ずかしい。
すると、カトレアが、くすくす、と笑った。
「なんか……しっかり者のブラッドさんらしくないですね。
あんな所、初めて見ました。」
その時、俺の心臓が、音を立てた。
六年前と、何一つ変わらないその笑顔は
俺が好きだった表情そのままだった。
「……カトレアといる俺は、いつも“らしくない”んだよ。」
そう呟くと、カトレアは少し驚いた顔をして
そして頬を少し赤らめた。
俺は、すぅ……と、息を吐いて、口を開いた。
「……カトレア。
………今まで、生きていることを知らせられなくて、すまなかった。」