怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】


「お前、すげぇ荷物だな」

「花が潰れるかと思ったよ」

パエリアだと知ると大喜びして

お前のためじゃねぇって大笑い。



「スペイン料理とは知らず思いっきり馬刺し買ってきた」

「お前やるねぇ」

「バイ貝の煮たやつでしょ。それからエビアボカドに…なんかいっぱい。デパ地下走った」


瑛太とマコのやりとりを傍観している柊哉。



勢いのある女だな

さしずめそんなところだろう。


役どころとしてこいつが瑛太

俺が芹沢


いや俺が座敷童か?

俺にはあの虫の動きは出来んぞ…。



「おい柊ちゃん。ボーッとしてねぇで手伝えよ」

「俺、芹沢呼んでくる」


二カッと笑ってリビングの出入り口へ



「おい、何で柊ちゃんなんだよ」

「誘ったの俺~♪」



瑛太の叫びも聞こえないふりして玄関のドアがパタンッと閉じる音。


唖然とした瑛太とポカンと口をあけたままのマコ。


「い…意外とやる男だね」

「出来る男だ」


顔を見合わせ同時に笑い出した。





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