怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
母からの連絡を受けていた父の帰宅は驚くほど早く
瑛太さんを見ると少し何か言いたげだったけれど
結婚したい事を伝えると私の両親もおめでとうと言ってくれた。
ただフィンランドに行くのは、遠すぎると何度も父が繰り返し
妹に東京にいると思えばいいでしょって叱られてた。
「美祈もすっかり元気になったのね」
「マコとコタちゃん。そして瑛太さんのお蔭…あ…上司も」
慌てて付け加えたのが瑛太さんはオカシイみたいで課長が自分の親友だったって説明してくれていた。
その晩は、父や母とお酒を飲み瑛太さんは私の実家に泊まった。
「そのバッグの中ってお土産だったのね」
「大仕事だって言っただろ」
私は妹の部屋へ。
瑛太さんは私の部屋で眠ることに。
「あっちこっち見ないでよ」
「ストーカーだから自信ない」
妹の部屋で布団に入りながら左手の指輪を何度も眺めながら眠りについた。