泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~
俺の両サイドに、
壁に寄りかかって空を3人で仰ぎ見る俺たち。
綺麗な青空で嫌になる。
「麻友に、あんなこと言ったらきっと俺は殺されると思う。」
くすっと笑いながらそう言った春樹。
「まぁ、俺はどこかの誰かさんみたいに素直になれなくてあんなこと言わないけどね。」
さらっと言ってきたこの腹黒男を横目で睨むと舌を出して肩を竦めたこいつ。
だけど不意に、
「…素直になれなかったら
素直になれるとき素直になったらいいんだ。
それは、郁人のペースで俺はいいと思うよ。」
そう、普段は無口な理玖がそう言ってきた。
「…高山ならどんな郁人でも受け入れてくれると思う。」
そう優しく俺を見て笑った理玖にこんなに、
感動したことはあるだろうか。
俺は、
「…ありがとな。
理玖。」
そう言って、奈緒を探しに駆け出そうとすると、
「あ、郁人待って。
奈緒ちゃんは、麻友と玲奈ちゃんがどうにかするって、」
と言った春樹に
怪訝な顔をすると、
理玖と春樹に連れられて、着いた場所は
空き教室の前。
すると聞こえてきた奈緒の震える、
「…郁人に最低なこと言わせた…
郁人に最低なこと思わせてた…。」
「…なのに、逃げてきた自分が情けない。
郁人を傷つけた。」
奈緒の言葉が嬉しいけど、
実際傷つけたのは俺だ。