Butterfly
『岡本なら大丈夫』

そう言ってくれた、津島さんと市谷さんの顔が頭の中に交互に浮かんだ。


(信じてなかったわけじゃないけど・・・)


やっぱりどこか、彼を信じ切れていなかったのだろう。

失うのが怖くって、隠し通したままの痣。

取り調べの時、私が容疑者のままでいたら、彼を不安にさせてしまう、傷つけてしまうって、そう思って・・・津島さんには打ち明けた。

それで私は確かに無実を得たけれど、あの時、蒼佑さんに隠したまま事を進めてもらったことは、結果的に、彼をさらに傷つけることになったのだ。

「なにやってるんだろう、私・・・」

自分の不甲斐なさに、思わず言葉がもれてしまった。

すると一呼吸あけたその後に、龍一くんを抱っこしたまま、玲奈さんが突然すくっと立ち上がった。

「よし!今から岡本さんに会いに行こう!!」

「・・・えっ!?」


(今からって・・・と、突然何を・・・!?)


右手の拳をぐっと握り、玲奈さんは決意溢れた顔をする。

「思いたったが吉日だよ!とりあえず差し入れでも持って行ってさ、この一週間の気まずさを、ぱーっとチャラにしちゃおうよ!」

「えっ!?いえ、そんな・・・」


(差し入れで、チャラにならないレベルの気まずさなんだけど・・・)


戸惑って、反対意見を求めるように里佳さんに視線を向けるけど。

「うん!いいね!」


(ええっ!?)


里佳さんが、玲奈さんにまさかの同意。
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