Butterfly
「家宅捜索、しても大丈夫です」

「え?」

「いろいろ・・・疑われてるのはわかってます。だから、もう、全部調べてください。私の身体も、手紙も、部屋も・・・全部」

突然の宣言に、市谷さんと龍平さんは驚いたような顔をした。

「よくわからなくなってきてるんです。自分でも・・・。何を信じたらいいのかとか、もしかしたら、自分自身もすごく悪いことをしているのかとか。

わからないならもう、全部調べてもらってはっきりしたいんです。だから・・・お願いします」

本当に、咲良は心身ともに疲れ果てているのだろう。

もう、全てのことを警察に任せ、判断を得たいようだった。

「叔父さまにも、私から言います。全部調べてもらうって。だから・・・そうしてください」

静かに、けれどとてもはっきりとした口調だった。

そんな真剣な咲良の願いに、市谷さんは「わかった」と言って頷いた。

「じゃあ、そうさせてもらう。手続きが整ったら、また伝えるから」

「はい・・・。よろしくお願いします」

こうして、咲良の取り調べは、一歩前へと進んでいった。













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